自動車の誕生は日本では江戸時代だった

自動車が誕生したのは1769年で、日本はまだ江戸時代だった時です。荷車に蒸気の動力源を後部に付けたというようなものですが、フランスのキュニョーという人物によって発明されたというように言われています。用途としては軍隊で使用される大砲を運搬する為と言われていますが、走行実験中にハンドルを切り損ねて壁に激突するという世界初の交通事故というべきものを起こしていて、自動車は事故と共にあるという事が最初の段階から証明されたようなものと言えるのかもしれません。人が歴史上大きな力を手にした瞬間でもありますが、大きなリスクになるものを手入れた瞬間という事も言えるのかもしれません。それまでは馬車という移動手段があったのですが、以降はこれに自動車が取って代わるという事になっていきます。

実は電気自動車の方がガソリン車よりも先に発明されていた

今ではガソリン車が圧倒的に普及していて、これから電気自動車に変わっていくのかもしれないというイメージですが、実は昔は電気自動車の方がガソリン車よりも先に発明されていて、なんと1873年には時速にして100km/hを超えるという出来自動車が登場しています。今でも100km/hというと高速道路でしか出せないスピードということになりますが、当時の技術で出来ていたというのは驚きという他ありません。ただ、やはり実用性という点では圧倒的にガソリン車ということで、後に発明されることになるこの車に取って代わられることになるという事です。歴史は常に新しい技術によって変わっていくものですが、車の歴史もまた同じ事が言えるという事なのでしょう。

ガソリン車の誕生によって歴史が変わる

ガソリン車の誕生は1885年、日本は明治時代という事になりますが、ドイツ人のダイムラーという人物が開発に成功することになります。これによって蒸気自動車と電気自動車とガソリン車が混在するという時代に入っていくわけですが、アメリカで自動車産業が活発になり、車の大衆化が進むと一気にガソリン車がシェアを獲得していくことになります。何しろガソリンは持ち運びに便利という利点があり、圧倒的に実用性が高いという事がありました。パワーという点でも他を圧倒するものがあり、タイヤというゴムに空気を入れたものを車輪として使用するような技術も進化して、車の実用性というのが大きく進化した事で、より魅力的な移動手段となったと考えられます。そして、これがレースというスピードを競う競技の誕生という事にもつながっていきます。

スピードへの憧れが自動車レースの誕生に

自動車が大衆に受け入れられるという事になると同時に進んだのがスピードへの憧れという事になるのでしょう。これが形となって表れるのがレースというもので、競技が出来るまでに技術が進化したというわけです。1906年にフランスで第1回ACFグランプリが開催されていますが、この時には蒸気自動車の方が速くて、なんと205.4km/hという200km/hの驚異的なスピードを出しています。今でも時速200km/hというと一般の人では経験をする事のない速度という事になるでしょうから、それを経験していた人が100年以上も前にいたというのは驚き以外の何物でもありません。車の歴史は人の進化の歴史といっても良いのかもしれませんが、これほど急速に技術が変わっていくものも珍しいという事が言えるのかもしれません。ガソリン車が200km/hを超えるのはこの3年後ということになるようです。

スピード重視から安全重視、快適性重視へ

今の自動車はスピード競争からは全く趣向を変えていて安全重視や快適性の重視という事が考えられるようになって来ています。環境対応などの無公害という事も重視されるようになっているといっても良いかも知れません。つまり、これは性能は既に人の生活に要求されるレベルは満足しているので、後は快適性などが問われるようになってきたという事が言えるのかもしれません。それまでは、とにかく移動時間を少なくしたいという事がありましたが、今はそのような機能は十分なので、安全且つ快適に目的地に移動したいという事が目標となったというわけです。これからは自動車は人が運転するものでは無く、コンピュータが運転する極めて安全な乗り物という事になろうとしていると考えられます。